MAHpage20,21野原にて・・・
まあは ぼんやり のはらをみていました。
かぜがふくとくさがゆれます。
くさがゆれると なにか なつかしいものが みえてきます。
かぜがふくとくさがゆれます。
くさがゆれると なにか なつかしいものが みえてきます。

まあは おもいきり はしりたかったのです。
けれども せなかのつばさは はしるのに じゃまでした。
けれども せなかのつばさは はしるのに じゃまでした。
まあの翼ある生活が、どれほどの期間であったのか、わたしは知りません。キャラメルの箱で作られたしまうまや、トッケイとなくやもりや、心配性のねずみなど、そういった小さな生き物が感じる時間感覚は、わたしたちが感じるそれとは違うはずです。一週間・・・もしかしたら、三日か、四日・・・まあの翼生活はそのくらいだったのかもしれません。それでも、まあが、なにかを感じ、なにかを学び、なにかを想い出すのにじゅうぶんな時間でした。

野原を渡る風は まあの想いを描いてしまうのです。

栄光の翼は・・・まあが、なによりも欲しかった夢の翼でしたが、今は、どうやら・・・少し・・・じゃま・・なのでした。
